(No.12) 差別と区別

 

 当たり前のことですが、人は一人一人違うものです。子どもも一人一人違います。子どもが五人も六人もいた時代ではお父さんもお母さんもそのことがよくわかっていました。  しかし今や少子化時代。だからでしょうか、多くの家庭で兄弟を同じように育てようとしたり、一人っ子を近所の子と同じように育てようとしています。  あるいは、自分が有名大学を出ているので、子どもにも当然同じ進路を進ませようと考えたりします。多くの悲劇がここから生まれます。  子どもは親のコピーロボットではありません。たとえ兄弟でもクローン人間ではありません。当然、隣の家の子とも違います。  人間には一人一人個性が与えられているのですから、まず、違いを受け入れることです。 『差別』と『区別』の違いがわからない人が世の中には大勢いるようです。 「差別はいけない」と言って、すべての子どもに一律に同じ事をさせ、同じ事を要求し、同じように育てようとして、かえって人の尊厳を侵した結果になっています。また同じような考えで、「男女差別をなくそう」と言って男女を同じように扱おうとする運動が社会全体に広まっていますが、それは本当の平等ではありません。  一人一人の違い(男女の性差も同様)を受け入れ、尊重することが人格の尊厳を大切にするということだと思います。

 
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