(No.3)「ハウス」と「ホーム」

 

 市の人口は毎年減少しているはずなのに新築のアパートや住宅が目立つ。年ごとに街の風景は変わっていく。  ところで施工業者の名称を見ると〇〇ハウスと〇〇ホームが多い。「ハウス」も「ホーム」も日本語では同じ「家」だが、内容は違う。(野菜を栽培するビニールハウスと呼ばれるものがあるが、ビニールホームとは言わない)  住宅ローンを組むかどうかは別として、とにかくお金を払えばハウスは建つがホームはできない。ホームには人が不可欠。それも一人ではホームにならない。複数の人が必要である。夫婦とか親子とか、最低二人は必要である。  そして新築ハウス(住宅)ならぬ新ホーム(家庭)は新婚夫婦からスタートする。これでとりあえずホームが出来るがまだ未熟。人生の荒波に耐え得るかどうか。「性格の不一致」を理由に簡単に離婚する時代。そもそも人と人とは性格が違うもの。その違うものが賢く組み合わされて新しい価値が創造される。  互いの違いを受け入れて、いかにそれを生かし合えるか。それを先ず最初に学ぶ場所が家庭であろう。

 
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